投資用不動産と聞くとどんな建物を思い浮かべますか?マンション一棟とか、アパート一棟とか、大掛かりなイメージをお持ちではないでしょうか?投資用不動産は、なにもそういったものだけではありません。マンションの1室、アパートの1室でもいいのです。そう考えると少し身近に感じませんか?とはいえ、始めてでマイホームもまだ買ったことがないとなれば、どうやって購入するのか、どうやって見つければよいのか、分からないことが沢山あると思います。私も初めは全く分かりませんでした。
まず何はともあれ「物件を探すこと」から始まりますが、物件の選び方、見学のポイント、決め手は?など、ローコスト不動産投資を目指す主婦大家が実際にどのようにしているのかをご紹介したいと思います。買って貸すというシンプルなことを楽しみながらやっています。では早速見ていきましょう。
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主婦大家の物件選び
早速物件を探してみましょう!最近はインターネットで探すのが主流になっていますね。投資用物件専用のサイトもありますが、聞いたことのない不動産業者が並んでいたり、専門的でちょっと不安だという場合も多いと思います。そこで、身近なサイトをまずは利用してみるのがオススメです。実はご自分の家を探す時と同じようなサイトでいいんですね。私も始めて参加した不動産関係のセミナーで意外と普通に探しているんだと知り驚きました。
では早速、大手検索サイトなどで、物件を検索します。その際の決めておくべき大まかなポイントについて見ていきましょう。
- 予算は?
- 地域、路線は?
- 広さ・規模は?
- 戸建てor区分所有マンションor一棟アパートなど
- 新築or中古
- 中古なら築年数はどのくらいまでOK?
- RC構造or木造
ただ闇雲に見ていたら大変です!始めにどんな物件を投資用に持ちたいかイメージしてみて、だいたいのポイントを決めましょう。決まっていた方断然探しやすいですね。
物件はすぐに見つかる場合もありますし、なかなか見つからない場合もあります。大体のポイントが決まったら、「アラート機能」を利用して、条件に合った物件が掲載されたらすぐにメールが来るように設定出来るサイトもあるので要チェックです。こういった便利なサービスがあればどんどん利用してみましょう。
物件を選ぶ時に見るべきポイント
まず、戸建てなのかマンションなのかなどの種類を決め、エリアと予算で大体絞ることが出来ます。ここでは、私の購入したタイプと同じ中古ワンルームマンションの場合を例に見ていこうと思います。
例えば、大手検索サイトで新宿エリアのマンションで予算1000万までの条件に絞ると、4件ヒットしました。この中の1~2件を例に取って見てみます。
良さそうな物があったら、中身を見てみましょう。物件情報はもちろん全てに目を通しますが、その中で見るべきポイントをいくつかあげていきます。
真っ先に私が見るのが、①「管理費+修繕積立金とその他費用」、次に、②「現況」です。ここを把握した上で、立地や駅からの距離、設備は何が付いているかなどをじっくり見ていきます。
逆に言えば①の費用面で見合わない場合は、それ以外は見る必要も無いため、次の物件を探します。見合う物件なら、駅からの距離や築年数などを細かくチェックしていく、という流れにして、自分の条件に合わない物件には時間をかけすぎないようにしています。
①管理費と修繕積立金
例1を見てみましょう。
まず、この物件を持った時の費用を確認します。これは、いただく家賃とは別に所有者が払う経費になりますが、ココが高いと手残りが少なくなってしまいます。
私が選ぶ時の条件としては、管理費+修繕積立金で1万円前後までというだいたいの目安を決めています。なぜ決めているのかというと、すぐに借り手がみつからなかった場合は、毎月管理会社へ支払わなければなりません。そうなった場合に負担にならない額を決めておくと良いと思います。
この場合は、管理費5,000円と修繕積立金4,730円の「計9,730円を毎月支払う」という意味になります。
次に、例2を見てみましょう。
例2の場合は、管理費12,500円と修繕積立金2,110円に加えて、水道代1,580円がかかりますので、なんと「計16,190円の支払いが毎月発生」します。更に、借地権が2025年8月31日までついており、地代も管理費に含まれているとの注意書きがありました。
予算に当てはめて見ていくと、例1の物件は購入対象になりそうですが、例2の物件はNGということになります。例2の物件のように、管理費修繕積立金の他に、土地が借地権だった場合は地代が発生しますので、更に手残りが少なくなってしまいます。
また、仮にこの物件を購入した場合の年間の経費は約19.4万ほどかかります。仮に1年間ずっと空き室だった場合は丸々約20万を支払うことになりますので要注意です。
またこの他に、修繕積立金がなく管理費のみで4,500円という物件もありました。これは安くて飛びついてしまいそうですが、修繕積立金がなぜ無いのかを確認しなければなりません。築年数によってはこれから大規模修繕予定があって、積立がない為に工事費を所有者が支払わなければならないなどあるかもしれませんので、しっかり確認が必要です。
②現況
次に、現況を見ます。「空家」とか、「賃貸中」とか、「所有者居住中」など書いてあると思います。原則空家以外は中を見て買うことができません。所有者居住中の場合は、売主さんが中を見せてくれる場合もありますので、仲介業者に確認してみましょう。
賃貸中はオーナーチェンジ物件といいます。住んでいる人はそのままでオーナーが変わるということです。現状を見ないで買うことになる場合も多く、住んでいる人が退去するタイミングではじめて中を見て、現状とかけ離れていたという事もまれにあるようです。
また、前のオーナーさんとの契約内容があるため、家賃の値下げは出来たとしても値上げは次のタイミングでないとしにくくなります。もし、値上げして契約する場合は、せっかくのオーナーチェンジ物件で借り主さんが入っているのに、退去してしまうリスクも考えないといけません。現状の家賃状況の確認もしっかりしておきましょう。
見学の申込み
良さそうな物件、興味のある物件が見つかったら、次は見学です。見学のことを「内見」と言います。こんな用語も始めてから知った私ですが、気になる物件が見つかったら、即内見の申し込みをしましょう。他に購入希望者がいた場合、先着の人が有利になる場合が多いです。ライバルに勝つために、早めの行動が良い結果に繋がります。
見学時のポイント
①物件の価値を見極めよう
見た目が古くても、簡単なリフォームできれいに見せることも可能です。別の記事で今回の物件に対して実際にしたリフォームを具体的にご紹介しようと思いますが、内見時の限られた時間内にどの程度のリフォームが必要か、リフォーム費用がどのくらいかかるかを予想し、細かくチェックすることが重要となります。
リフォーム費用を究極に抑えられるかが購入を決める際のポイントになります。簡単なチェックシートなどを作ってメモをしておくと良いです。
②仲介業者の方との信頼関係を築く
購入前に仲介業者である不動産業者の方に会う機会はこの内見時のみになることが多いので、しっかり信頼関係を築いておくことも後々の取引に関わってきます。他にも購入希望者がいる場合、受け答えの印象が良いというだけでも有利に働くこともあると思います。
この物件が売りに出されている経緯とか、どんな方が住んでいたのかなど、細かい質問も直接会ったときの方が聞きやすいです。購入を決める際のポイントになることもあるので、気になることは聞いておきましょう。即購入を決めない場合、回答期限なども確認しておきましょう。他にも購入希望者がいるなどの情報も仕入れておくと良いです。
購入の決め手は?検討ポイントは2点!
さあ、購入するのかしっかり検討していきます。ポイントとしては、どのくらい利益が出るか、実際に借り手が見込めそうかの2点が重要ポイントです。
家賃相場を調べます
同じマンションの別の部屋で募集があれば、そちらを参考に、実際にいくらで貸せるのか検討します。マンションなら管理費や修繕積立金を引いた金額で考える必要があります。
一般的には、利回り○%と言ったりしますね。多くの広告は表面利回りを前面に出して、利回り20%とか見かけますが、実際は実質利回りで考えたほうが良いと思います。大体の家賃を決めてみて、年間家賃収入がいくらぐらいになるか計算してみましょう。
利回りについて、私は参考程度ですが、気にされる方も多いかもしれませんね。
利回り計算式
年間家賃収入÷物件価格×100=表面利回り
(年間家賃収入ー諸経費)÷物件価格×100=実質利回り
現金購入なら、多少安めの家賃でも手残りがありますが、もしローンを組んで購入する場合は回収年月とそれまでの手残りを考えないといけませんね。ローン返済があると、手残りがたった1万弱ということもありえます。これが、一軒目からローンを組まない方がいいと私が考える理由です。
実際に借り手が付くかどうかを検討
いくら収入が見込めそうでも、実際に借り手が見つからなければ収益になりません。駅までの距離はどうか、バスや自転車が必要か、周辺環境は?スーパーやコンビニなどは近くにあるかなどもポイントになります。
入居者のターゲットは社会人か学生かファミリーか、社会人なら通勤のための駅までの利便性はどうかなど。1階の物件には女性は入らないなど、男性か女性かによっても物件を選ぶ際からある程度見込んでおきましょう。ターゲットが多ければそれだけ早く借り手がみつかる可能性が高いと言えますね。
実際に私が購入した物件は、1階でオートロックなし物件でした。予想通り、男性の社会人の方が入りました。近くに大学が多数ある環境でしたので、同じ男性でも、大学生も視野に入れていたのですが、大学生は初めて親元を離れての一人暮らしで、親御さんも物件探しに関わっており、ご本人だけでなく親御さんの条件にも見合わなければならないため、このようなオートロック無し物件は敬遠されてしまうようです。
購入を決めたら
なるべく早く決断しましょう。買うと決めたら即仲介不動産屋に連絡、少しでも有利に展開するようにすることが大切ですね。もし、他に購入希望者がいる場合は売主さんに仲介業者が確認を取って、売主さんの承諾が得られた人が購入できるようです。購入の申し込みをしたら、あとはお任せして連絡を待ちましょう。
まとめ
初めての不動産投資物件選びはドキドキしますね。でも、ポイントを押さえれば大丈夫ですし、分からないことは仲介不動産業者さんに聞いたりも出来ます。実際私が初めての時も、「実は初めてなんですがこういう場合はどうなのですか?」と正直に丁寧に言って色々教えていただきました。
多少でも知識があるのとないのとでは聞ける内容も理解度も違います。失敗しない物件を選ぶためにも、是非、最低限の知識を身につけておくと良いと思います。
- 物件を探す時はおおまかな条件を決めておく。
- 気になる物件があったら即行動する。
- 内見時チェック事項を前もって考えておき、どのくらいのリフォームが必要かを見極める。
- 収支が合うか、借り手が付くか、購入の検討は入念に。