不動産投資

不動産投資とはいったいどんなもの?その種類とメリットデメリットを主婦大家が解説

投資用不動産を購入するとなると特別な感じがしますが、全くそんな事はありません。実際には、ご自身のマイホームを買うのとほぼ同じと考えて大丈夫です。私は元々銀行に勤務していた時代に、住宅ローンや各種ローンの担当をしており、銀行で不動産物件の売買の決済に立ち会うこともありましたので、今回始める時もさほど抵抗はなかったのですが、知識ゼロから初めて投資用不動産を購入するとなると普通は身構えてしまうかもしれませんね。

はじめて不動産投資をするにあたり基礎知識があった方が、物件を選ぶにしても、不動産業者の担当者と交渉するにしても、ある程度の知識を持っているのといないのとでは違う結果になりかねません。こんなはずじゃなかった!ということにならないように、不動産投資とはどのようなものなのか最低限の知識を持っておき、どのような種類の不動産投資があるのかを、ローコスト不動産投資を目指す主婦大家が解説します。それぞれのメリット・デメリットも把握しておきましょう。

不動産投資とはいったいどんなもの?

投資と言って思い浮かべるものは何でしょうか?株式投資やFX、国債、投資信託など様々な種類がありますが、不動産投資はマンションやアパートなど不動産を買って家賃収入を得る投資方法です。簡単に言えば「大家さんになる」ことです。不動産投資は長期的に安定した家賃収入が見込めるので、将来の不労所得や年金対策にもなりますし、生命保険代わりになったり、節税効果も期待できる投資と言われています。

不動産収入には、上記のような家賃収入(インカムゲイン)と売却時に得られる差益(キャピタルゲイン)があります。バブル時代、不動産価値が上がりキャピタルゲインメインの投資も流行っていました。

かつては、資産家や広い土地を持っている地主さんが大家業をされているケースが多かったかと思います。しかし、近年では土地を持っていなくても不動産投資ができるようになってきました。特にワンルームマンションなどはサラリーマンの年収でも持てる手頃な不動産として注目されています。

今回、私が初めて購入した物件も、中古のワンルームマンションです。どんな種類の不動産投資方法があるのか、メリット・デメリットなどを見ていこうと思います。

不動産投資の種類

アパート投資

不動産投資という言葉、小さい頃はもちろん知りませんでしたが、「大家さん」と言えばアパートの持ち主というイメージでした。このアパート投資とは、アパート一棟を所有し貸し出す投資です。例えば4戸あるアパートであれば、一棟持つだけで4戸分の賃貸収入が見込める訳です。4戸のうち1室空き室となっても残り3室からの収入が入るため、リスクの分散にもなります。大規模なマンションを一棟持つのと比べたら規模は小さめですが、しっかり収益も見込める投資方法です。

アパート一棟ともなればお値段もそれなりにします。新築ですとまだ良いのですが木造の中古アパートですと融資を受けにくい場合があるようです。老後はどうしても中古のアパート経営をやりたいなら、サラリーマンのうちにローンを組みたいという場合もあるかと思いますが、ある程度の自己資金がないと厳しいようです。あるいは、資金が貯まってからの選択肢になりそうです。

マンション投資

文字通りマンションを一棟所有する投資方法です。鉄筋コンクリート造りの大規模な投資になります。大規模と言っても、マンションによってその規模は様々なので、タワマンとまではいかなくても、個人でも高属性の方なら一棟の大家さんになるという選択肢もあります。マンションの構造は、鉄筋コンクリート(RCやSRC)のため、融資を受けやすい傾向にあります。ただ、とにかく取得費用が高額です。戸数も多ければ多いほどハイレバレッジの投資ということになります。

魅力的ではあるのですが、初めての不動産投資では全くおすすめしません。始めから高額なローンを組まなければならないような投資はリスクでしか有りません。私のようにローコスト投資を続けて資産が増えたら考えればよいと思います。

戸建て投資

戸建てと言えば憧れのマイホームのイメージですよね。戸建てを投資用に買うなんてあまり想像がつかないかもしれません。それに普通は数千万以上のイメージでしょう。ファミリー向けのですが、古くなった戸建てや車が入れないとか借地であるなど、何らかの条件が悪く少々問題が有る戸建ては、実は数百万で買えることも。驚くほど安く購入するチャンスがある物件なのです。

  • マイホーム用の戸建て(土地と建物)
  • マイホーム用として販売されている土地(古屋がまだ残っている物件)

このように売り出されている物件が対象になります。古屋付きの土地であれば、ようするに空き家を格安で購入し、リフォームして賃貸することが出来ます。

古い家に需要はあるのか?と言われると、意外とあるもので、例えば、大家族で騒音を気にしたくないというご家庭は、古くても部屋数や収納の多い広い一軒家が必要かもしれません。騒音が気にならず、またペットOK物件として貸し出せば、大型犬が飼える、などのメリットも。庭付きならガーデニングもできますし、戸建ては賃貸ですが持ち家のように住むことができるという点も大きいですね。

大家目線でのメリットも多くあり、単身世帯が中心のワンルームマンションに比べて、ファミリー向けなので一度決まってしまえば入居期間が長いというメリットもあります。固定資産税は毎年かかりますが、マンションのように管理費や修繕積立金が無いため手残りが多く見込めます。デメリットとしては、修繕費がかさむ場合があるということでしょうか。物件を選ぶ際にはその見極めが必要です。

区分所有投資

区分所有投資とは、マンション1棟ではなく、マンションの1室を買って賃貸します。ワンルームや1K、1DKなど単身用のマンションが主なイメージです。中古マンションは首都圏では非常に沢山出回っています。私が初めに購入した物件も正に区分所有の中古マンションでした。サラリーマン世帯でも手が出せる数百万程度の投資が出来るため、初めての方に特におすすめしたい投資です。

注意することとして、戸建てと違って、マンションの管理費や修繕積立金が毎月経費としてかかってきます。それも踏まえた上でどのくらいの収益が見込めそうかを考えなくてはなりません。マンションの管理体制なども要チェックです。

地方やリゾート地域の区分マンションが50~100万程度の破格で売り出されていることがよくありますが、よく見ると管理費と修繕積立金が高い場合が多く、その他にも水道代が定額でかかるとか、温泉があると入湯税など、それ以外の維持費多額である場合が多いので注意が必要です。

団地(区分所有)投資

団地も厳密に言えば区分所有のマンションに入ります。団地は駅からは遠い場合が多いのですが、広大な敷地で緑が多く、敷地内に学校があったり郵便局やお店が有る場合も。団地は間取りが平凡ですがリフォームも可能なこともあり、最近は団地リノベーションを商品化している企業もあり、注目されるようになりました。

通常の賃貸物件であれば、退去時に原状回復を求められることが多いため壁に画鋲を刺すのもためらいますが、例えば古い団地を購入したのなら、大きな躯体の変更は支障がありますが、一定のルール内で自分なりのリフォームOKですと言って貸し出すことも可能性としては有りかと思います。

手を加えているお部屋ですと良いキッチンが入っていたり、マイホームとして住まわれていた場合は良い設備が整っている物件も少なくありません。一方、手を加えていない古い物件ですと、水回りのリフォーム費用がかなりかかるなどのケースもありますので購入には十分検討する必要があります。

また、団地も管理費と修繕積立金がかかります。区分所有投資同様、経費として収支を見積もるようにしましょう。

民泊投資

「民泊」という言葉、最近よく聞くようになりましたね。民泊とはホテルや民宿のような宿泊専用ではなく、自宅住居の使わない1室を、海外からのお客様などに宿泊施設として貸し出す投資方法です。住居の一部なのでローコストならず、「ノーコスト」と言っても過言ではありません。

実は我が家でも、外国人の留学生や旅行者の方を受け入れて、ホームステイを10年程行っておりましたが、これは正に民泊に当たります。法整備がされたのは2018年。それまでは自由に民泊をしていた業者や個人も、法律に沿って届け出や運営が必要になりました。ホームステイですと、そんなに高いお家賃はいただけませんでしたが、それでも食費や光熱費、プラス宿泊料を収入としてではなく謝礼としていただくことが出来ていました。もしこれからされたいという場合は、法に沿って届け出が必要です。

また、自宅の一部ではなく、ニーズのある都心エリアの物件を購入して民泊事業を始めることもできます。エリア選びからする場合は「特区民泊」「民泊新法」「旅館業」のいずれかにあてはめて運営する必要があるため、計画的にされた方がいいでしょう。

管理費は次のシェアハウス同様高いと考えたほうがよいです。物件を購入せずに賃貸物件を借りて家賃を支払ながら、民泊運営に利用するケースも最近は多く見かけます。ですが、民泊OK物件はそう多くはありません。

すでにビジネスとして成立し許可も得ている民泊の事業経営権丸々を譲渡する法人(個人)も出てきました。最近私もその経営権を買い取って民泊事業に参入したいと考え進めていたところでしたが、世界的な新型コロナウイルスが流行り初めた時期でもあり、今年度のオリンピック需要も見込めないことから今回はやめた経緯があります。

シェアハウス投資

戸建てや区分マンションの1部屋ずつを貸し、家賃収入を得る方法です。例えば3LDKの区分マンションを買えば、3部屋分の賃料が入る訳です。ただ、ひと部屋ごとに寝具や家具、エアコンなどの設備が必要だったり、部屋のドアに鍵を設置する必要があります。キッチン、トイレ、風呂は共用で、家電や食器など生活用品を揃える必要があります。会社の寮などはこのような形で社員に低価格で住居を提供しているケースもありますね。これを投資として行うと考えると分かりやすいかもしれません。

シェアハウスの運営は他人同士のコミュニティー、言わばマンション管理の小さい版です。一般の賃貸物件に比べて管理運営に手間がかかるため管理費が高めです。シェアハウス専門の管理業者もあるようですが、一般の賃貸の管理手数料は賃料の5%前後なのに対し、シェアハウスの管理手数料は20%程のようです。そのためもし自主管理するならば、お掃除など頻繁に行かなければなりませんので通いやすい場所にした方が良いですね。

また、一般の賃貸に比べて入退去が頻繁だったり、他人同士がひとつ屋根の下の住むためトラブルも起きやすく、ゴミ出しや生活のルールが必要だったりします。

私が不動産投資を初めたいと思っていた初期の頃、ホームステイをやっていた経験から外国人向けのシェアハウスに興味があり、一軒で3部屋分の家賃収入が見込めるこちらの投資も検討していました。当時参入者も増え始めている状況で、首都圏で駅近など立地の利便性が求められる物件の購入には、結局は高額なローンを組まないと取得が難しく購入には至りませんでしたが、これから増える外国人向けのシェアハウスや民泊は、いつかはやってみたい投資の一つです。

レンタルスペース投資

レンタルスペースも最近良く聞くようになりました。すぐ思いつくものとして会議室があります。大きな自社ビルは持たず、会議は会議室をレンタルするという会社も増えているようですね。そういった需要に対して、首都圏にはビルのワンフロアかツーフロアを沢山の会議室にして運営する業者も最近多くみかけます。個人でする場合は、戸建てまたはマンションなどの1室を時間で貸し出すという投資になります。

こちらも民泊同様に所有物件だけでなく、賃貸物件を借りて運営が可能です。賃貸物件を借りて運営する場合は初期費用が非常に安いのが特徴です。自分がアパートを借りるのと同じですから、1~2ヶ月分の家賃や敷金礼金程度、プラス内装や家具の準備費用があれば始めることができます。これからニーズが増えることが予想されていました。

しかし、こちらも今回のコロナウイルスの影響はかなり受けていると考えられます。対面の会議などはもってのほか。ですが、レンタルスペース用に物件を購入している場合は別ですが、もし賃貸であれば簡単にやめることができるのも賃貸物件で始めるメリットでもあります。だめなら撤退、リスクが少ないのもこの投資の特徴です。

時間貸しという性質で、民泊のような許可が現時点では必要ないので、手持ち資金が少なく始められるというメリットがあります。とはいえ、賃貸物件の場合は大家さんの許可が必要になりますので物件探しは容易ではないということ、立地に合ったレンタル方法を選ぶということも重要になってきます。

自宅(兼用)投資

これは自宅として購入した戸建てやファミリータイプの区分マンションを売却し、住み替えながら買った金額より高く売ってキャピタルゲインを得るというシンプルな考えでもあります。投資用物件の購入でローンを組むよりもマイホームとしてローンを組むほうが金利が安く、築古の物件でも長期融資が可能になりますし、年収がさほど高くない人でも融資が受けやすいというメリットがあります。

しかし、住宅ローンはあくまでも自身の居住用の住宅の借り入れであって、賃貸物件の購入には使えません。また、買ってすぐに売るということも転売となり、個人では行えないという法律がありますので注意が必要です。

ですが、賃貸併用住宅と言われる自宅兼アパートの建築であれば住宅ローンが使えますので、上手に利用すると良いと思います。1階がマイホーム、2階がアパート2部屋のような建物です。新築のマイホームに住みながら家賃収入も得て、家賃収入でローンを返済できるというメリットがありますね。デメリットとしは、常に他人が同じ棟に住んでいるので気になる方はしないほうがいいでしょう。

ストレージ投資

ストレージ投資とは、トランクルームやレンタル倉庫などを貸し出しして利益を得る投資方法です。生活するわけではないので設備のリフォームも必要ありません。都心狭小住宅にお住まいの方、収納スペースの少ないアパート暮らしの方、趣味のバイクの保管など、様々なニーズがあります。我が子が所属していたサッカーチームもレンタル倉庫にゴールや物品などを保管して利用していました。

コンテナを設置する以外にも、所有物件を会社や個人の倉庫として貸し出す事なども可能です。人が住めるようにするには莫大なリフォームが必要な築古の物件でも、倉庫として貸し出すならリフォーム費用の必要はなく、また購入資金も少額で済む可能性があるため、始めからそういった目的で入手するというのも一手です。

その他の投資

駐車場の経営や太陽光発電など、土地を利用した投資方法もあります。駐車場はコインパーキングか月極のパーキングがあります。どちらも土地があれば、また土地を購入して始めることが可能です。また、土地を借りて始めることも可能かもしれません。パーキングは都内などになれば少しのスペースでも高額になりがちですので、個人であればすでにお持ちの土地活用として始める方が多いです。

また、そういった土地がない場合でも、自宅の駐車場を時間貸しするという投資方法もあります。駐車場があるけど車はないという場合や、2台分の駐車スペースのうち1台分をレンタルするなど利用方法は意外とあるものです。最近は時間貸しするネットサイトなどに登録するだけで始めることもできます。

太陽光については地方の広大かつ日当たりの良いスペースが必要ですが、設備投資ができるのであれば長期的に安定した収入が得られ、また一度設置してしまえば管理もさほど難しくないようです。近隣住民やこどもが敷地内に入って遊ばないような配慮は必要になりますのでそのあたりも含めた土地探しが重要です。

まとめ

かなり沢山の種類があって私も改めて驚きましたが、興味を引く投資はありましたでしょうか?初めて不動産投資をされるのでしたらローンを組まずに少額の資金でも始めることができる区分投資を私はオススメします。初めてだからと言って必ず区分がいいということではなく、ご自分の経済状況やライフスタイルなどと合わせて検討すると良いでしょう。

自己資金100万くらいでやってみたければ、レンタルスペースにチャレンジしてもいいかもしれません。もし出来そうな投資方法がありましたら是非チャレンジしてほしいと思います。

  • 不動産投資は、土地や建物を利用して利益を得る長期間安定した収入を見込める投資方法。
  • 将来の年金代わり、保険の代わり、節税など様々なメリットがある。
  • 1物件でインカムゲインとキャピタルゲイン、両方のメリットがある。
  • 種類が沢山あるので、各々の予算やスタイルに合わせてそのメリット・デメリットなどを考慮して始めると良い。
  • 不動産投資は、資産家のお金持ちや土地持ちの地主さんだけでなく、サラリーマンや私のような主婦でも始めることができる投資方法。

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